2023年3月19日、「ヘルパー派遣センターすむ~じぃ」の現任研修にて、あんゆう代表の安田雄太郎さんと講師をしてきました。テーマは、「当事者の自己決定を尊重した関わり方とは?」です。
最初に私が、その次に安田代表が話し、計1時間半にわたって障害当事者の観点から考える日常生活での自己決定について、すむ~じぃのヘルパーの皆さんに聞いていただきました。
自己決定は、障害者の自立生活においてとても大切なものです。どう暮らしていきたいか、どんな生活にしたいか、自分の望む生活を実現していくことは自立生活の醍醐味です。普段の介護もそれに沿ったものにできるよう意識されているヘルパーさんもおられると思います。
講演では、介護を受けながら日常生活を送る中で自己決定について思うことをお話しました。まずは情報提供について。自分で介護指示を出すことは自己決定において大切ですが、それを円滑に行うためにヘルパーに情報提供してもらっています。障害によって自分の家のことでも把握できていない部分が出てきますが、あの洗剤が無くなったとかあの器具が壊れたとか、それらを教えてもらいながら介護指示をすることが重要だと考えています。継続的に抜け目なく情報提供してもらうのが理想です。
責任と自由というものについてもお話しました。自己決定というのは自分で選択することに他なりません。そして、自由に選択することはやはりそこに責任というものがつきます。しかし、逆を言えば責任の無いところに自由な選択も無いと思うのです。介護でいうと、何かあった時に誰が責任をとるのかといことで、利用者が望む介護を行わないことがあるのではないでしょうか。ヘルパーや事業者の立場もありますし、無理に危険な介護をしろというわけではありませんが、責任のありかを問うことで自分の選択が狭まっているなと感じることがあるのです。障害当事者の自由な選択のために責任も持たせるということも意識していただければと思います。
北井 遼太
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