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障害者を取り巻く現状と連絡会の役割ー事業者連絡会2025年度総会

  • 執筆者の写真: 安田 雄太郎
    安田 雄太郎
  • 2025年6月6日
  • 読了時間: 3分

 枚方市障害福祉サービス事業者連絡会の2025年度総会の「事業計画」における「障害者を取り巻く現状と連絡会の役割」を紹介します。


【障害者を取り巻く現状と連絡会の役割】


 昨年4月の報酬改定や障害者差別解消法における合理的配慮の民間事業者への義務化、枚方市においても「地域生活支援拠点の『緊急時の受け入れ・対応』体制の確保」「意思疎通が困難な重度障害者に対する入院時コミュニケーション支援事業の対象者要件緩和」「グループホーム運営支援補助金の支給要件の改定」など、昨年度も事業者や障害者に関わる法制度の変化がありました。今年4月からは、障害者福祉タクシーの基本料金助成の対象が精神障害者に拡大されています。


 一方、司法においても大きな動きがありました。最高裁大法廷は昨年7月、旧優生保護法は憲法違反であること、また、「除斥期間(時の壁)」を認めない判決を出し、国に賠償を命じました。これを受けて政府は、昨年末に「障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画」を策定しました。

 また、大阪市の分譲マンションでグループホーム(GH)を運営することは、住宅以外の用途を禁じる管理規約に違反するとして、管理組合が運営元の法人に使用差し止めを求めた訴訟について、大阪高裁で昨年7月、GHの運営を認める和解が成立しました。和解条項では、GHが住宅にあたるという法的見解を明記した高裁の「所見」も示されました。

 障害当事者と支援者のねばり強い取り組みが、司法や行政を動かしています。


 連絡会は昨年度、「枚方市社会福祉審議会 障害福祉専門分科会 障害福祉施策意見交換会」を主な場として、地域生活支援拠点の自立体験室について議論を重ね、提案を行ってきました。来年度の整備が予定されており、地域移行や地域生活に必要な社会資源や現状の課題も含めて、議論を深めていく必要があります。また、福祉避難所の確保や個別避難計画の策定など災害時の支援対策についても、引き続き行政と協力していくことが重要です。


 介護保険の訪問介護の基本報酬の引き下げは、障害福祉の訪問系サービスの人材不足にも拍車をかけており、他業種への人材流出も大きな問題として指摘されています。障害者が地域で暮らしていくために必要不可欠な制度や担う人材を充実させることは、行政の責務であり、重要な社会課題です。

 他方、GH「恵」の不正や「老人ホーム紹介ビジネスにおける高額の紹介手数料」に象徴されるように、障害者や高齢者の「弱み」に付け込んで利益を追求する「悪しき福祉ビジネス」が横行し、虐待も後を絶たない状況です。連絡会は引き続き、サービスの質の確保と向上を図り、障害者の生活向上に資するため、人権研修等を開催していきたいと思います。


 生成AIの進化が激しい社会において、ケアが必要な障害者に人間がどう向き合うのか、ますます重要なテーマになると考えます。障害福祉サービスという形で当事者の生活を最も身近に支える私たちの声が届く社会の在り方が必要であり、「悪しき福祉ビジネス」ではなく、当事者の主体性を尊重した支援・事業の内容が問われていると思います。


 今年度は、これまでの取り組みに加え、事業者に社員として所属する障害当事者の交流やサービス類型ごとの小規模な集まりをとおして、事業者間の情報交換や交流を進めていきたいと思います。

 今後とも、ご理解ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。


2025年6月3日

枚方市障害福祉サービス事業者連絡会

会長 安田 雄太郎



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