• 北井 遼太

DPI日本会議編「知っていますか? 障害者の権利一問一答」を読んで



 この本は障害者の一生の様々なライフステージで突き当たるであろう困難を学べるように編集されています。その人の障害や環境によって起こりうる問題は違ってきますが、それらを幅広く押さえ全25問にてまとめています。


 その中で私は、教育に関する問が少し多いと感じました。そして、それらの文章にはやはり「インクルーシブ教育」という言葉が何度か登場します。健常者と障害者が幼少期から同じ場で共に学ぶということをこの本の編著者であるDPI日本会議はより重要視しているのではないかと私は考えます。


 物心つく頃から健常者と障害者が関わり合い、助け合って育っていくことでその子どもたちにインクルーシブ社会の考え方が身につく、あるいはそれが当たり前になります。その子たちが大人になった時に幼少期の経験を活かしてインクルーシブ社会を目指してくれるでしょう。


 そして、その目指す先であるインクルーシブ社会。健常者と障害者が共に生きる社会では、例えばバリアフリー設備のような、お互いいろいろな人を想定した配慮が必要です。しかし、現実は配慮が上手く届いていないところがたくさんあります。それは、この社会が昔は健常者のみを想定して作られたこと、地域で生活する障害者が少なかったので配慮の方法がわからないことなどが原因でしょう。


 障害者への配慮を考える時に、障害当事者の意見を取り入れるのが一番手っ取り早く確実な方法ではないでしょうか。この本はほとんどの問で、健常者と障害者が共に過ごす時に何をしてほしいのかという点に着目して書かれているように思います。これを読むことによって障害者が普段の生活でどんな配慮をなぜ必要としているのかを知ることができます。


 障害当事者団体ならではの見方で書かれた本だと私は感じました。

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